固定率トレーリング・ストップ

損切りまでの金額を%指定したトレーリング注文を行なえるストラテジーです。

【トレーリング注文とは?】
エントリー後に損切り注文を設定し、最高値が更新されるごとに損切り価格も自動で切り上がっていくような注文の事。(売りの場合は逆)

名称

日本語名 英語名 備考
固定率トレーリング・ストップ Percent Trailing
固定率トレーリング・ストップ:買いエグジット Percent Trailing LX (買いエントリー時のみ有効)
固定率トレーリング・ストップ:売りエグジット Percent Trailing SX (売りエントリー時のみ有効)

※ 日本語名はチャートに「ストラテジーの挿入」で追加する時に。英語名はTradeStation開発環境の「開く」から各ストラテジーのコードを見たい時にどうぞ。

決済条件と表示例

エントリーは任意の足において、
買いまたは売りの成行で100株を売買しています。

パラメータは以下の設定で動作させています。

PositionBasis FloorAmt TrailingPct 意味
false 300 50 エントリー後300円上昇(売りの場合は下落)したら、トレーリング決済が有効化されます。トレーリング決済では、常にそれまでの含み益より50%にあたる価格を損切りラインに指定します。(最高値/最安値が更新されるごとに、損切りラインも自動で変更されます)

※ 各パラメータの詳細については下の「入力パラメータ」を参照ください。

買いポジションの決済

エントリーから価格が300円上昇したら、トレーリング決済が有効になります。

その後、価格がエントリー時から上昇し最高値が更新されるごとに、
損切りラインも「最大含み益の50%」にあたる位置に損切りラインが設定されます。

(画像の例)
(1) 22,460円で買いエントリー。
(2) 下矢印の足の途中で22,760円まで上昇したので、トレーリング決済が有効になる。
この時、最高値22,760円から(22,760-22,460)÷2=150円下、つまり22,610円が損切りラインに設定される。
(3) (・・その後、最高値更新ごとに、損切りラインを切り上げ・・)
(4) 最終的に23,880円まで上昇した後、23,170円(最大含み益の50%)まで下がった時、決済される

売りポジションの決済

エントリーから価格が300円下落したら、トレーリング決済が有効になります。

その後、価格がエントリー時から下落し最安値が更新されるごとに、
損切りラインも「最大含み益の50%」にあたる位置に損切りラインが設定されます。

(画像の例)
(1) 17,620円で売りエントリー。
(2) 上矢印の足の途中で17,320円まで下落したので、トレーリング決済が有効になる。
この時、最安値17,320円から(17,620-17,320)÷2=150円上、つまり17,470円がが損切りラインに設定される。
(3) (・・その後、最安値更新ごとに、損切りラインを切り下げ・・)
(4) 最終的に15,990円まで下落した後、16,810円(最大含み益の50%)まで上がった時、決済される

入力パラメータ

パラメータ名 意味 初期値
PositionBasis falseの時:エントリー価格から【FloorAmt】円上昇(売りの場合は下落)したら、固定率トレーリングストップを有効にします。
trueの時:ポジション全体の最大含み益から【FloorAmt】円増加したら、固定率トレーリングストップを有効にします。
false
FloorAmt トレーリングを有効にする金額 1
TrailingPct 損切りラインを置く割合% 20

メモ

パーセント指定のために【FloorAmt】が必要

同じトレーリング決済である「金額トレーリング」と異なり、「一定金額の含み益が発生してから、トレーリング決済が有効になる」という形になっています。

これは、エントリー直後では「エントリー価格=それまでの最高値」となり、最大含み益=0となってしまうため、どれだけ%を大きくしたところでエントリーと同時に即決済されてしまうストラテジーとなってしまうためです。

動きがやや分かり辛い決済ストラテジーではありますが、ぜひ使いながら覚えてみてください。